遺言書の必要性

人間は社会生活を送っているため、自分が亡くなってからも、

残された家族や親族に大きな影響が及ぶ場合があります。

 

残された家族に、「迷惑をかけたくない」と思うのであれば、

遺言書が絶対に必要となります。

 

遺言書は、元気な間なら簡単に書けます。

しかし、年齢を重ねるとどんどん書きにくくなります。

病に倒れ、衰弱しきってしまえば、遺言書のことなど考えることもできなくなるでしょう。

 

それに、これは誰もが言えることですが、今日、交通事故や思わぬ災害で

命を落とすことだって無いとはいいきれません。

 

ですから、遺言書は、できる時に準備をしておくことが必要なのです。

 

それに、遺言書を書くことで胸のつかえが取れ、安心した老後を過ごすことができるでしょう。

 

自分の亡くなった後の財産は、

何もしなければ民法にしたがって家族に分けることになりますが、

もし、思い通りにしたければ遺言書が必要になるのです。

それに何より遺言書のないケースの財産分与はトラブルになりがちです。

 

遺言書の力は強力で、しかも15歳以上であれば、原則誰にでも使えます。

必要なことは「遺言書を書くこと」、ただそれだけです。

 

 

家族が争わないために

相続は、「争族」と言われることもあるように、

近年、遺産相続が元で、大切な家族間で争いがよく起こるようになりました。

昨日まで仲の良かった家族が、遺産の相続のことで、喧嘩するという話は、

何もドラマや小説の中だけの話ではないのです。

 

それに、相続はお金持ちだけの問題ではありません。

「自分の死後、家族に残せるような財産はない」という人でも、

全くの無一文で亡くなるということは珍しいでしょう。

 

遺言書には二つの側面があります。

それは書く側から見た遺言書と、後で財産を受け取ることになる家族から見た遺言書です。

当人にとっても遺言書は大切なものですが、受け取る側にとっては当人以上に大切な書類となります。

 

争いごとを起こさせないためにも、あなたの想いや財産の処分について

家族にメッセージを送る必要があります。

 

法律上、相続人は民法で決まっています。

遺言書がないと民法が顔を出してくるのです。

 

例えば、子のいない夫婦の場合、夫の相続人は妻だけとは限りません。

夫の兄弟姉妹にも相続権が発生することがあるのです。

 

ですから、「妻にすべての財産を相続させる」と、遺言書を書くことが重要なのです。

内容は簡単で構いません。財産と受遺者を特定することが大切なのです。

たった一行の文章でも妻への想いがかないます。

 

戦後の民法は、個人の尊厳を認めてきました。

それが相続の世界では日本の習慣と一致しません。

唯一、遺言書だけが問題解決への道なのです。

 

相続人はお互いに財産をもらう立場にあります。

そして、被相続人の財産を奪い合う関係にあります。

大切な家族が、財産のことで争わないように、しっかりと考えましょう。

 

老いてからでは遺言書はなかなか書けませんし、

周りがハラハラしていても、なかなか口には出せないでしょう。

少し早いとは思っても、定年を迎えたら家族の将来のために、

遺言書を書くようにすれば安心して余生を過ごすことができるでしょう。

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