お墓の場合、相続財産とは違い、
祭祀財産とみなされますので、
相続税、不動産所得税、固定資産税などいっさい課税されません。
墓地を購入するといっても不動産の取得とは違い、使用権を取得するだけであり、
土地そのものの所有権は霊園や寺院にありますので、
不動産売買にともなう税金はかからないのです。
唯一課税されるといえば、墓石の購入にともなう消費税ぐらいです。
例えば、ある人が5000万円の財産を持っているとして、
1000万円かけて生前にお墓を建てたとします。
すると、この人が亡くなったときに課税されるのは残りの4000万円に対してとなり、
5000万円から相続税を支払った後にお墓を建てるよりも有利になるということです。
つまり、現金を目減りさせた分だけ、遺族にとっては
生前にお墓を建てておいてもらったほうが節税になるのです。
もし相続税を全て払ってからお墓を建てようとしても、
お墓購入のための費用を控除してもらうわけにはいきません。
生前にお墓を建てることは、相続税に対する自己控除をすることになるのです。
お墓のボッタクリが増えている!
そして、注意してほしいのが、身内が亡くなった後にお墓を購入する場合、
「急いでお墓を建てなければならない」といった理由をいいことに、
法外な値段やマージンを上乗せして、販売する業者がいるのです。
もちろん、お墓の値段も、そのグレードによって様々ですが、
平均価格は100万円前後と言われています。
あまりに法外な料金のお墓を勧められた場合は注意するようにしましょう。