自分が遺言書を書きたいと考えている人以上に、
実際には、両親、あるいは配偶者に、遺言書を書いてもらいたい、
と考えている方も大勢いるでしょう。
みなさん、どうやって遺言書の話を切り出したらいいのか、悩んでいるようです。
遺言書の話を持ち出すと、
人によっては「縁起でもない!」と怒り出してしまうかもしれません。
ですが、こう考えてみてはどうでしょうか。
例えば生命保険は同じく人の死に関係するものですが、
生命保険の話題を口にするときに「縁起が悪い」と言う人はそういないでしょう。
生命保険には入るのに、なぜ遺言書は書かないのでしょうか。
自分も遺言書を書く
相手に遺言書の作成を勧めるには、
まずは自分が、実際に遺言書を書いてみると説得力が違ってきます。
とりわけ、子どもが親に遺言書を勧める場合に効果を発揮するでしょう。
自分より年齢が圧倒的に若い息子や娘が、
すでに遺言書を書いていると知れば、親は驚くでしょう。
さらに、ここで自分の遺言書を広げて見せてあげれば、効果は絶大です。
親御さんも内容や書き方が気になって色々と聞いてくるでしょう。
ただし、このときに注意してほしいことは、遺言書に書いて欲しい内容については、
あまり踏み込み過ぎないようにすることです。
「財産を当てにしているのか?」と誤解されては元も子もありません。
「遺言書の内容については、親の自由で構わないが、
家族で骨肉の争いを避けるために書いていておいて欲しい」、と、さらっと勧めるのが良いでしょう。
遺言書を書くと長生きする
死後の家の片付けをしたり、遺言書を書き終えた人というのは、
安心するのか、かえって長生きすることが多いようです。
人は死の準備をすると、心が落ち着くようで死にません。
いつ死んでも大丈夫という状況が、心の平安に繋がるのかもしれません。
逆に、死はまだまだ先のことだと思い、何の準備もしていなかった楽天的な人たちの方が、
遺言書を書くことも無く亡くなっているケースが多いのです。
不謹慎な言い方ですが、もし長生きをしたいのであれば、遺言書を書くように勧めるのも一案です。